入院して、一週間…。
今日は、6月29日。
つまり…予定日。
でも、特に陣痛なんて無いし…生まれそうにない。
「春斗…テスト前なのに…勉強大丈夫?」
「ん。お前じゃないから全然平気」
ムカッ!
「バカで悪かったですね!!」
「ハハハ」
春斗は、期末テストの前なのに、ずっと病院にいてくれてるから…
なんか悪いな…って思ったから、言ったのに!
バカにされて終わりですかい!
それにねぇ!毎回毎回、学年一位キープしてる人に言われると言い返せないの!
「春斗〜…なんで勉強しなくても学年一位が取れるわけ?」
「お前とは頭のできが違う」
「え"」
私は生まれたときからバカ決定してたの!?
わーん!!
「な〜んて、嘘だよ。でもさ、こいつらやっぱ俺たちに似てるんだよな?」
春斗は私のお腹を撫でながら言った。
「まあ、そうなんじゃない?私たちの子なんだし」
「だよな。俺に似たら超モテるな、きっと」
「自分で言うなバカ!っていうか、その言い方、どこか引っ掛かるところあるんですけど」
「気のせいだろ」
春斗とこうやってバカやってるとき、ほんとに楽しい。
時が止まって欲しいって思うくらい…。