「やっぱ、里桜の作る飯、美味いわ。どんなレストランよりも美味い」
そう言って笑う春斗。
やっぱり話せないよ…。
「里桜?どうした?」
あれ?
なんか、気持ち悪い…。
吐き気がする…。
「ごめん、春斗!トイレ貸して!」
「里桜!?」
私は春斗に一言言って、トイレに駆け込んだ。
「……うっ……」
食べた物を全て戻してしまった。
これってもしかして…つわり…?
「里桜、大丈夫か?」
「大丈夫…」
どうしよう、言わなきゃ。
言わなきゃ……。
「あのね、春斗………私……。
春斗との子供…妊娠してるかもしれない…」
「え…?」
言っちゃった…。