朝餉を食べ終え食器を流しで洗っているとき刹那さんに呼ばれた。
「おい、睡蓮ちょっとついてきてくれ」
「う、うん。。。」
静かな廊下に二人の足音が響く。。。
しばらく歩くと刹那さんはとある部屋の前で足を止めた。
「失礼する。。。」
「。。。入れ」
妖艶で、嗄れた声が聞こえてきた。
開いた障子の中からは1人のキセルを吹かしながらニヤリと笑う女がいた。
その女からは妖気がドロドロと漂っていて今にも胸が苦しくなってきそうだ。
「クックック 鬼道 豊艶じゃ。。。はじめましてとでもいうべきであろうかえ? 睡蓮よ」
「はじめまして。。。豊艶様。。。私土方「ちょいと待ちな。。。お前はもう土方 睡蓮ではない。鬼道 睡蓮じゃ それと、ここでは蓮華と名乗りたまえ」
「はい。。。」
睡蓮はなぜ親族でない者の苗字をなのらなければならないのかわからなかったが、早く胸苦しさから開放されたくて頷いた。
それから睡蓮は豊艷の部屋を出て島原でやらなくてはならない自分の仕事を刹那から教わっていった。
まずはたくさんの布団やら下着やらを洗い、干す。そしたら部屋を全て箒で掃き汚れがあれば拭く。廊下を雑巾がけしたら昼餉を食べ昼寝。昼寝から覚めたら刹那と共に風呂へ行った。そして睡蓮のその日の仕事は終わるのだ。睡蓮はまだ7歳だが、それらを少しの疲れを見せることもなく淡々と終わらせていった。
なぜだか寝るときは刹那に耳を塞がれる。
理由はこの時はわからなかったがわかるまではそう遠くない未来だった。