義豊は幼名から諱に変わり、歳三と言う名前なななった。
「トシ兄!勇兄きてるよ!!」
「う。。。あぁわかった今準備する。」
その返事だけ聞くと、睡蓮は勇のところへ走って行った。
「勇兄!トシ兄もうすぐだって!」
「そうかー(´・Д・)」」
睡蓮と勇が話していると1人の女の子が来た。
「あのぉ。。。歳三さんいますか??」
「トシ兄なら家の中だよ!」
睡蓮は見たことも無い女の子が現れ不思議な表情を浮かべながら話した。
「トシ兄!お客さん!」
「あっあのそっそんな////あのっこれを渡して置いてください!!!でわ!」
「あの子どうしたんだろー最近多いんだよねーなんだろ」
そこにこそっと勇が耳打ちした。
「恋文だよ」
「あーそっか!なるほどねー」
トシ兄がよく恋文をもらう事に少し嫉妬心が芽生えた。。。
睡蓮は2人を送り出して縁側に座った。
ートシ兄人気者だなーなんかモヤモヤするなんだろうー
睡蓮はずっと考えていた。
いくら考えても答えなんか出なかった。
考えることをやめ、空を見上げた。
カサッ
「えっ⁉︎」
木から人影が見えた。
「そこに誰かいるの??」
声をかけてみたがへんじが無い
ー気のせいかな。。。ー
「睡蓮ー帰ってきたぞー」
「おかえりトシ兄!あ!勇兄も!どうしたの??」
「今日花火大会があるんだくるか??」
「行きたい!」
「よし!行こう!」
この時はわかるはずがなかったこのあと起こることに。。。
「わぁ!すごい!人がいっぱい!ねぇ!これ買ってー」
「あぁ。いいよ」
睡蓮はキツネのお面を被り歳三と勇と一緒に祭りを楽しんだ。
「あともうちょっとで花火だね!トシ兄」
「……」
「ねぇ、勇兄トシ兄ってばぁー」
「なぁトシもうじき花火上がるってんのにどんどん人が出て行ってねぇか??」
「あぁ、俺も思う。。。睡蓮、離れんなよ。。。睡蓮⁉︎」
ドドォォン
花火が上がった。
花火の光りで見えたのは泣き叫ぶ睡蓮だった。
「トシにぃぃぃぃ!!!!!勇にぃぃぃぃ!!!!!助けて。。。」
「まってろ!」
まってろ!と言っても睡蓮は知らぬ誰かに連れて行かれ花火とともに消えて行った。
どんなに伸ばしてても届かない手。
握ったては空気を握るだけでそこには睡蓮の手はない。
辺りを見渡せば俺と勇以外だれもいない。
木は倒れていたり、火がついていたりした。
そこからの記憶がない。自分がどうやって帰ったのかもわからないただただ睡蓮の事を考えていた。
ーたった1人の大好きな妹が。きっと妹としても好きだったが違う感情もあった。1人の女子として好きだったんだ。ー
いつか。大人になったら今よりもっともっと強くなって睡蓮を取り返しに行く。
母上は、きっと実の母が引き取ったのではないかと言っていた。
でも大切な人。。。睡蓮を失った空虚感は消えなかった
今、自分に出来ることは強くなること。
それだけを思い、竹刀をひたすら降り続けた。