「実はなぁ…近藤家と養子縁組をしたんだ…だからそこの武道場に行くことになったんだ」
「おぉ!すげーじゃねぇか!」
「すごいー!!羨ましなぁーあたしも習いたいー!」
「ダメだ…睡蓮…」
「なんで?話し合いだけでも?」
「あぁ…」
「いいではないか…義豊話し合いぐらい…」
「あぁ…話し合いぐらいはいいだろう…」
「やったぁー!」
そうして私たちは、稽古に向かった。
「義豊。。。」
「はい、なんでしょうか?」
「お前大分腕が上がったのぅ天然理心流を習う気は無いか?」
「それはどうゆう。。。」
この時勝兄は義兄と師匠のやりとりをまじまじと見ていた。
「まぁ、要は道場を変えないかって事だ」
その途端義兄の顔がパァァァァっとあかるくなった
「是非お願いしやす!」
「うむ!明日から此処に来るで無いぞ
面倒はみねぇからなガハハハ」
その日の帰りの義兄は今にも宙に舞い上がりそうなほど嬉しそうだった。
「勝っちゃん!俺あんたと一緒の道場に行ける!あと睡蓮!道場は無理だが、俺が教えてやるさ!」
「わぁぁい!ありがと義兄!」
こうして、私は剣術を教えてもらうことになった。
睡蓮が剣術を始めてから1年がたった。
義豊 13歳
睡蓮 7歳
竹刀は睡蓮の身長と変わらないが、そんな体格差があるにもかかわらず、睡蓮の剣の腕はみるみるうちに上達していったのであった。
「睡蓮ずいぶんと腕が上がったなぁ!」
といって義豊は睡蓮の頭を撫でた。
すると睡蓮はニッコリと笑い
「兄上のおかげだよ!」
と言った。
「よし!じゃあ今日はこれまでにして、団子でも食いに行くか!」
「うん!行こう!」
母さんに団子屋にいってくることをつたえ、江戸の町を歩いた。
「睡蓮はぐれんなよ」
「うん!大丈夫だよ!だって兄上の手に捕まってればいいもん!」
「ははっ!そうだなおらぁいつでも睡蓮のことを守ってやらるよ!」
「きゃは!大好き兄上!」
「お、おう。。。」
そう言われて少し照れ臭く思う義豊なの
であった。
「睡蓮席をとっていてくれ」
「うん!」
睡蓮は少しキョロキョロと見回し空いている席を見つけてちょこんと座って兄上を待っていた。
しばらくすると目の前で人と人がぶつかる音がした。
ドンっ
「きゃっ!」
睡蓮はゆっくり顔を上げた。
すると。。。