ピンポーン



気づけばインターホンを押していた。



それからが、とても長く感じた。



そして、インターホンから響く声。



『はい』



亮太だ。


「優奈、です。」



思わず敬語になってしまった。


ここで初めて、私は亮太とここまで距離ができていたことを実感した。