私は、あの時こう言ったよね?


一生大切な人だから。


裏切らないよ。


ずっと一緒だよ。




ごめんなさい。


約束、守れそうにないよ。




小さかったあの時、何も考えずに


ただ、純粋な気持ちで


君が大事だった。



君のおかげで、今、私はこうしているというのに。


だから、これはきっと罰なんだ。



だから、君は幸せに過ごしてね。




さようなら。



優奈


「優奈もさ、あいつのことウザくない?」

「え...。」





4月。高2になった私_桐谷優奈。



やっと新しいクラスにもなじめて、いわゆる、『グループ』というものにも、所属。




その中でも、中心的な存在の、理沙に、急に言われた言葉。





「あいつって?」

「ほら!いっつも帰り一緒じゃん!」



聞かなくても分かってた。



理沙がさす相手は、加藤雅。






私と赤ちゃんのころから一緒。


小学生の時は、人見知りな私と比べて、とっても明るい、人気者だった。



だから、私に雅以外の友達がいたのは、



きっと、雅のおかげなのだろう。







けれど、ある日突然、雅は誰からも無視されるようになった。



雅の事を好きだった男子に、ある女子が告白して、振られた。


その女子は、雅のことを逆恨みして、嫌うようになった。




その女子は、ある意味目立つ人。

その子に嫌われたら、終わり。


雅は一瞬にして、落ちた。