「まだ、青いねー?自分に逆らって。勝てると思ってる…?」



バカにした。というよりは、愚かなものでも見るように、冷えた笑みを浮かべた。
そして、小さな体に詰めよると思いきり床に引き倒した。
小さく上がる悲鳴も、今の自分には気にならない。



「キミはねぇ…浚われたの。」



微かに震える体と、早くなる呼吸がその子どもが動揺したことを知らせてくる。
だが、先程のように悲鳴は上がらない。



「わかる?自分のモノになったんだよ?だから…。」
「ぐっ…!」 
「そんな目、自分に向けないでくれない?」



肩の、関節が痛い。
押さえつけられているから、息が苦しくなってきた。
それでも、絶対に悲鳴なんか上げてやるもんかと、海色の男を睨み付けた。



「はなせ…っ。」
「やーだ、イイネその目。目付きは気に入らないけど、その色は綺麗だ。」
「ひっ…!」



ペロリと頬を舐めてくるのが、本当に気持ち悪くて、吐きそうになるのをなんとかこらえた。