「なんか…ごめんな。」

「ううん。こっちこそごめん。」

「だいじょぶか…?」

渓は顔を覗き込んで言った。

今私達は場所をうつして緒羽の家にいる。

一番近い家が緒羽だったから。

緒羽は言った。

「で?烈が好きなんか?」

「えっあぁ…うん…」

「あんず?いいの?言っちゃって」

乃音は心配して私を見た。

「もう…いいんだよ。」

「そう…」

渓と緒羽は言った。

「俺達にできる事があるならするよ?」

「うん…」

今はその優しさが辛かった。

ダメだ。また泣きそうだ…。

「歩未には言ってあるのか?」

「ううん。この3人しか知らないよ。」

渓と緒羽は顔を見合わせて言った。

「言わない方が…いいと思うよ。」

「なんで…?」

二人は言った。

まだ知らない方がいい と。

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