「…要らないの?」

俺は黙って奈瑠美のことばに耳を傾ける。


「お母さん…ごめんなさい……お父さんも…ごめんなさい」

何か夢を見ているのか、あの奈瑠美が言いそうなもない言葉が次々と出てくる。

「あたしが…女だから……男の子だったら……捨てなかったの?」