(俺、豊田さんのこと気に入っちゃった)
ある日突然バレた、
社内一カッコイイと言われている上沢さんに、最悪にも気に入られて……。
上沢さんのいい加減な態度が、健太が自分にしてきたことと重なって
勝手に憎しみが生まれていた。
だから今度は、あたしがこういった男を懲らしめてやろうと思って
彼の誘いを受けることにしたのに……。
徐々にハマっていく
彼の罠。
気づけばあたしは、
彼の策略通り、地味女を捨てて出社してしまっていた。
だけどこれでよかった。
地味に演じることは、無駄だと気づけたから……。
あたしが守りたかったのは
自分の身なんかじゃない。
誰かを裏切ろうとする行為を
もう二度としない強い意志だ。
その意志を守るのに
見た目なんか関係ないと……
彼が気づかせてくれた。