「な……にいきなり……」
「どうしても、あの時のことを謝りたくて……。
あの時の俺、どうかしてたっ……。ほんとガキっていうか……琴音欲しさにあんな無理やりっ……」
健太の謝る、過去の出来事……。
茜という彼女がいながら、あたしに迫った。
茜とあたしは親友で、健太の話もよく聞いていたし、3人で仲がよかった。
だけど力づくで、あたしに襲い掛かり、3人の関係を崩したんだ。
「ずっと謝りたかったんだ……。
でもお前に連絡する手段とか分からなくて……。
だからこうやって再会できたのは、俺が謝るチャンスを神様が与えてくれたって思いたかったんだよ」
「……健太…」
「本当にすまなかった。
謝って済むことじゃないって分かってるけど……
……ごめんっ!!」
テーブルに頭がついてしまいそうなほど、深く下げられた頭。
時々見せる表情は、本当に過去を悔いている瞳で……
「……もういいよ」
あたしももう、
意地を張るのも潮時だと感じさせた。