「ふふ。」


そんな時突然ドアが開いた。


『あれ?誰かいる。 いつもいないんだけど。』


顔はあまり見えなかったけど、どこかで聞いた事がある声だった。 

怒られると思って顔を見られないように下を向いた。


「え、あ。すみません。すぐ出ていきます。」

そう言うと

『いや、いいよ。 そんなの気にしないで? だからーーあ。』


「??どうかしました?」


あたしが尋ねると、彼は言った。



『君、もしかしてあの日迷子になった子?』

それを聞いてあたしは思わず顔をあげた。 


「え?」


『あ、やっぱり!えと-、名前....なんだっけ? 俺、聞くの忘れててさ。ニコッ』


「か、花凛です。 白星花凛」