『今日も騒がしい1日だったね』
『今日はもう日がくれてきたから これを食べて お眠りなさい』
『お母さんはどうするの?』
『他にも食べるものがないか探してくるわ。ちゃんと食べておくのよ』
『わかった。おやすみなさい』
『おやすみ』
『今日は雨が降ってるね』
『そうね』
『久しぶりに暑くないね』
『本当によかったわ。今日は食べるものを探しやすい』
『僕も一緒に行っていい?』
『…そうね。でも、離れたらだめよ』
『わかってるよ。心配しないで』
『それじゃ行きましょ』
『今日はたくさんご飯を食べれたね』
『お腹いっぱい?』
『うん!』
『そう、それならよかったわ』
『…今日は空がキレイだね』
『…雨が上がったからよ』
『あのキラキラしてるのってなに?』
『あれはね、お星さまっていうのよ』
『へぇ、すごくたくさんあるね』
『もっと遠いところからはもっとたくさん見えるのよ』
『そうなんだ。見てみたいな』
『いつか見れるわよ。今日はもう遅いから寝なさい』
『わかった。おやすみなさい』
『おやすみ』
『…お母さん』
『どうしたの?』
『なんだかフラフラする』
『きっと疲れが出たのよ。今日は静かに休んでいなさい』
『うん』
『栄養がありそうなものを探してくるわ』
『早く戻ってきてね』
『もちろんよ。さぁ 少し眠っておきなさい』
『うん…』
『いい子…』
『…お母さん?』
『少しはよくなった?』
『うん少し』
『これを食べなさい。少しでも体力をつけないと』
『お腹空いてない』
『でも食べないと元気になれないわ。一口でもいいから食べて』
『…わかった』
『大丈夫よ。すぐに元気になるわ』
『…お母さん…』
『何?』
『今日はすごく眩しくて 真っ白だね』
『…え?』
『今日は天気がいいんでしょ?だって、こんなにも眩しいもん』
『今日は曇りよ。空が雲で覆われてるわ』
『…じゃあ、どうしてこんなに眩しいの?』
『きっと熱が高いのよ。それで眩しく見えるのよ』
『…なんだかすごく気持ち悪いよ…』
『…大丈夫。すぐに良くなるわ』
『…僕、このまま死んじゃうのかな…』
『そんなことないわ。お母さんが絶対に助けてあげる』
『でも、どんどん気分がわるくなってくるよ』
『…きっと治りかけてるからよ。治りかけが一番きついの』
『本当に?』
『…ええ。だから早くおやすみなさい』
『…わかった。…おやすみなさい』
『おやすみ』
『…お母さん?』
『…何?』
『まだ夜なの?』
『…そうよ。気分はどう?』
『…なんだか すごく怖いよ』
『どうして?』
『だって、体はきついし、真っ暗だし。それに、すごく寒いよ』
『大丈夫よ。お母さんがずっとそばにいる』
『本当に?』
『本当よ。約束するわ。だから少し眠りなさい』
『少しって?』
『…ほんの少しよ。次に目が覚めたときには元気になってるわ』
『絶対?』
『ええ。絶対』
『じゃあ おやすみなさい。また明日ね』
『…ええ、おやすみ…』
THE END