「でも良かったわ、怪我がなくて。その様子じゃ、モンスターには遭遇しなかったみたいね」
全く記憶にねえぇ。
「どうしてあんな所にいたの？あそこはモンスターの巣窟で、誰も近寄らないっていうのに・・・」
いやいやいや、彼氏さんは近寄ったから俺を助けてくれたんだろ！？
――なんてツッコミ口調ではさすがに聞けない。
「彼はハンターをやっているから、洞窟にはモンスター狩りに行ってたの」
早くも謎解明。
「あなた、名前は？」
「あぁ・・・えっと、グレートキングカイザー三世です」
「グレートキングカイザー三世！？凄い名前ね！！」
「すんません、嘘です。ホントはタットです」
「もう！ビックリしちゃったじゃない」
反応も可愛いな、ルカナちゃん。
「ねぇタット、お腹は空いてない？そろそろ昼食にしようかと思ってるんだけど・・・」