それにお姉ちゃんのシスコンっぷりに呆れてしまって。




お姉ちゃんは美夕紀さんと一通り話すと、夕里の方へ向かった。




「……へぇ、それで何?
この子が私を番外編まで出さないように仕向けて、李を奪った子?」




「いや、番外編まで出さなかったのは、夕里のせいじゃないから…!」




お姉ちゃんの殺気を押し止めようと必死に誤解を解く。




夕里はカタカタと震えている。




「…いい度胸してるわね?
私から李を奪うなんて、自ら死ににいくようなものってこと教えてあげる…!!」




今にも夕里に襲いかかりそうになったお姉ちゃんの頭をパコンと叩く。




すると殺気は消えて、お姉ちゃんは涙目で私を見る。




「お姉ちゃん!夕里は何にも悪くないから!私が最終的に決めたの!」




私の言葉にお姉ちゃんはショックを受けたらしく、私にすがりついてきた。




「…嘘よ!だって李小さい頃は『お姉ちゃんのお嫁さんになる』って……」




「言ってないから!!」




妹がお姉ちゃんのお嫁さんになるとか、危険だらけだよ。




お姉ちゃんは美人で優しくて私の自慢のお姉ちゃんだけど、ここまでの愛はいらない。