聞くところによると、告白して数日後に、ちえたちが罰ゲームの話をしていたせいで知ってもたんやと。
さらにあたしが3人に「罰ゲームやったからしゃーなしや!」なんて言ってたのも聞いて確信したって。
……もうなんも言われへんよね。
あたしら詰め甘すぎか。
「じゃあ、ほんまなんで付き合ってたんよ……」
「お前、それ訊く?
まだわかってないとかクソかよ」
「なんやと」
「杏奈のことが好きだったからじゃん」
「っ……、」
「いくら罰ゲームでも好きじゃないヤツに告白なんて出来るわけないだろバーカ!」
バカは余計や。
そう言いたかったのに、なんも言われへん。
『杏奈の気持ちも考えようよ』
なぁ、万里奈。
『諦めなくていいんだから』
なぁ、友美。
『あんちゃんは諦めちゃうの?』
なぁ、ちえ。
『杏奈といた達郎はいつだって本当の自分でいた』
なぁ、俊介。
『杏奈のことが好きだったからじゃん』
なぁ、────達郎。
あたしの大好きな大切な人たちの言葉。
頭ん中、ぐるぐる回る。
胸を、締めつける。