転校初っ端からめっちゃ騒いでしもたせいで、変な目立ち方して。
もうほんま最悪!
そう思いながら、無事にとは言われへんような初日を終えた。
それから、最初に話しかけてくれたちえや俊介とも仲よくなる中、毎日のように達郎とはケンカしていた。
ちっちゃいこと、おっきいこと、色んなことで揉めて。
でも……、不思議と達郎と話すのは嫌やなかった。
いつも余計なことばっか言うのに、みんながからかってきても。
それでも、関西弁だけは1度もバカにしてこーへんかった達郎のことがいつの間にか、────好きやった。
でも。
あたしの片想いやった。
たくさんの時をずっとそばにおって、誰よりあたしが仲いいって思ってた。
付き合ってからなんて、名ばかりでも彼女やねんから! ってもっとそう思うようになった。
それが、あたしの支えで。
せやけど、あんなに近くにいてなお、好いてもらえへんかったあたしが、誰よりも達郎から遠かったんや。
ずっと、ずっと。
あたしは〝好き〟を達郎に投げかけとったのに。
伝わらん。
届かん。
確かにさっきまでは付き合っとったけど。
──────きっとあの頃から、あたしらの関係は変えれてなかったんや。