「ちえは心配してそんなこと言っちゃったんだよね!
杏奈も気にしないでまだ頑張ろっ!
無理に諦めなくていいんだから」
「友美ちゃん、ちえは、」
「わかった」
今にも本格的に揉め出してしまいそうやった3人の会話を遮る。
息を吸って、目をそらさないようにして。
ちえたちに対して余裕ですよーって装ってみる。
こしあん、って。
達郎にそう呼ばれるんが嫌やった。
せやのに……嬉しいと思う自分も確かにおってん。
でも、もうそれもおしまいにせなあかんな。
「次、告白してきた人やね。
ええよ、付き合うわ」
達郎。
なぁ、達郎。
あたしあんたのことが、好きやで。
めっちゃ好き。
全部好き。
ほんまのほんまに、胸がぎゅーってなるくらい、大好きやねんで。
だからな?
あたしはあんたとちゃう人と付き合うことにする。