「・・・お前には、カッコ悪いとこばっか見せてるな」

やっと落ち着いたのか、体を起こして情けなさそうに呟く。

「私は嬉しいよ。秋彦のこんな姿見れて。理解者の特権だよね」
思いっきり笑ってみせると、

「・・・まだ好きなんだ?」
と、不思議そうな顔をする。

「えっ、何?」
「いや・・・。そろそろ嫌気差すだろと思って・・・。俺、女々しいから」

そんなしおらしさに、母性本能をくすぐられる。

なんかほっとけない。
可愛い!
心配!
面倒見たい!

「ぜっんぜん!それどころかますます好きだよ」
「――ッ」
「?」

言葉に詰まったように顔を背けた秋彦。
・・・もしかして、照れた?