「どーしたの?冬見に話し掛けに行くなんて」
ゆずのんが興味津々に私の顔を覗き込む。
イイよね?言ったって。
だって本人の了承を得たんだから・・・。
「実は・・・・・・」
「え~~~っ!?マジでぇ!?」
「ちょっ、声大きい!」
私は慌てて、柚子乃の口を塞いだ。
みんなの視線が集まる――その中に、冬見君のものもあった。

キーンコーンカーンコーン・・・。

「後で詳しく聞かせてよね」
チャイムに急かされ、自分の席に戻る柚子乃。
「うん・・・」
とは答えたものの、ホントの事は言えないけど。