うさぎのように丸くなった秋彦の頭が見えた。 その頭が小刻みに震えている。 私がそっと髪を撫でると、ビクッと布団が揺れた。 そして、ゆっくりと頭が持ち上がり、長い前髪に隠れた目と私の目が合う――。 潤んだ瞳。 涙に濡れた頬。 ぐしゃぐしゃになった秋彦の顔は、まるで別人のようだった。 ただの子供のような素直な姿――。 愛しさが込み上げてきた。