「しっかし・・・、真崎カワイーから敵作るぞ~」
柚子乃はそう言って、食べかけだったお弁当に再び手を付け始める。
「うん・・・」
私も笑顔を作ってみたのだが――
「なんか、暗いね」
「え?」
「まだ冬見との傷が癒えてないと見た」
ズバリ、そんな事を言われてしまった。
「・・・うん」
正直に頷くと、柚子乃は一つ大きな溜め息を吐いて、
「せっかくNEW彼氏が出来たんだから楽しまないと!――・・・そんなんじゃ、真崎も悲しむでしょ」