私は勇気を出して席を立つと、少し離れた窓際の冬見君へと近付いた。
「お、オハョ」
「・・・はよ」
それだけ言葉を交わすと、私は自分の席に戻った。
「え?なに?平沢となんかあった?」
冬見君に問いかける真崎の声が聞こえた。
それもそのハズ。
私――平沢実乃梨が冬見秋彦君に声を掛けたのは、これが初めて――いや、正確には「冬見君、真崎君の事が好きなんでしょ」が初だったワケだけど、あれは二人きりの時だったから、人目のある場所ではこれが初なのだ。
「お、オハョ」
「・・・はよ」
それだけ言葉を交わすと、私は自分の席に戻った。
「え?なに?平沢となんかあった?」
冬見君に問いかける真崎の声が聞こえた。
それもそのハズ。
私――平沢実乃梨が冬見秋彦君に声を掛けたのは、これが初めて――いや、正確には「冬見君、真崎君の事が好きなんでしょ」が初だったワケだけど、あれは二人きりの時だったから、人目のある場所ではこれが初なのだ。