「遥香、笑って」




そんなの、
もう無理だって思ってた。



私の中には、冷めてしまった思い出しか残っていない。

凍えて、辛くて……

生きていることさえ実感できないような毎日。



あなたが現われるまでは、これからもずっとそうなんだって思ってた。



笑うことなんて、
もうできないって……。