「お願いっ……お願いよぉ……!」

「ちょ……戸崎さんやめて!離して!」


クラスメイトの女子の足を持つ、戸崎さん。


女子は嫌がるけど、離そうとする気配はない。


「やめてよ!!」


女子は、なんとか戸崎さんの手を、もう片方の足で踏みつけ、振り払った。


「なんで……なんでみんな置いていくの………?」

「なんでって……」

「こいつ、自覚してねーのかよ………」


涙でぐちゃぐちゃになった戸崎さんを、誰も助けようとはせず、皆軽蔑の目で戸崎さんを見ていた。