本来、鍵をかける部分が、ガムテープでぐるぐる巻きにされている。


しかも、かなり頑丈に。


これでは、ここから出ることはできない。


その時だった、個室の壁の上から、とある人物の顔が出てきた。


「!?」


どうやら、壁をよじのぼってきたようだ。


そして、私のいるトイレの個室へと入ってきた。


その人物の顔は……伊藤君だった。