病室は俺と海斗、

そして柑奈だけになった。



海斗は病室のドアに背中を預けている。


「お前は?今日も行かねーか?」


「……あぁ。俺はここにいる。」



ぶっきらぼうに聞く海斗を

見ることなく答えた。


海斗は分かりやすくため息をつき


「…そうか。大地。あれは、お前のせいじゃねーからな。そう溜め込むなよ。」


そう、つぶやいて出て行った。