「お願いだから、いい子で待ってろ?な?」
「いや〜ぁ!」
大好きなくまのぬいぐるみを抱きしめ、駄々をこねるのはヒカリ。
ただでさえ朝は忙しいのに俺の後ろをずっと付きまとってくる。
ヒカリも行く!と……
今朝だけで、その言葉を何回聞いただろうか?
本当、今日に限ってなんなんだよ。
いつもは俺が仕事に行く時は、笑顔で送り出してくのにさ……
ヒカリは零れ落ちそうなぐらい目にいっぱい涙を溜めて俺にせがむ。
捨てられた子犬のような目で見つめるヒカリに俺は観念した。
「静かにできるか?」
「うん!」
なんだこの笑顔。
連れてくと行った瞬間、ヒカリの目がキラキラと輝きだしたのであった。