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「ヒカリ。次、可愛い感じのイメージだからニコーって笑って。お願いな」



ヒカリの傍で言い聞かせるとコクリと首を縦に振った。


一旦、俺はセットの中から退く。



「ヒカリちゃんっ!ほら、スマイル、スマイル!」



また修也の顔が怪訝になってる。



カメラ慣れしたのか、シャッター音が鳴るたび肩を揺らすことはなくなった。


けれど、ヒカリは笑顔というかなんだが考え込んでいるような複雑な顔をしている。



「リク……」


「………」



これにはさすがに成す言葉もない。