「コイツは?」 背後に立つ気配を感じて、俺は問いた。 「これはこれは、お客様お目が高い。こちら最近、仕入れたものでして……。ただ、仕入れる際だいぶ抵抗していましたので少々扱いが難しいかもしれません」 「お値段も少し高めとなりますが……」 「コイツがいい」 即答だった。 なんとなく俺の傍においてみたい。 そう感じたんだ。