その手に、安心したのもまた、事実だったから。

一階の廊下を二人で歩く。
会話なんてない。
今話をふられても困るし、それはそれで有り難い。
私は、私の頭の中は、先生にどう言って謝るかでいっぱいで。
とても会話どころじゃない。
でも、考えている時に限って体感時間は早く、もう着いてしまった。