宿題、済ませなきゃいけない。
そう思い、机に向かった。
しかし何をする時でも、
彼の顔が頭から離れることがない。
浴衣、着ようか。
それとも普通の私服か。
メイクはしなくていいのかな。
普段してないけどアイメイクだけでもした方がいいのかな。
髪はいつもストレートだから、
巻いてみるのもいいかもしれない。
考えれば考えるほど、
わからなくて。
この気持ちは、会ってない時間でさえ、
知らぬ間に積もっていく。
好き、が増えていく。
待ち遠しい。
あのお祭りのにおい。
あの花火のにおい。
彼の、におい。
柔らかく、優しいあの香り。
早く、会いたい。
最近は体調も崩してない。
薬の減りも大分少ない気がする。
大丈夫、
きっと最高の笑顔で、
吉谷君に、会える。