「俺、千夏ちゃんと付き合うことにした」
次の日の昼休み。
いきなりの悠斗からの告白に、俺は驚いて箸を止める。
「まじ?お前それでいいわけ?」
悠斗は少し考えたような表情をしてから、ゆっくり頷く。
「……お前さ、浜口っちゃんはもういいわけ?」
俺は少し躊躇いながらも彼女の話を出す。
悠斗はあの中二の春から、ただただ真っ直ぐに彼女を想っていた。
他の子なんて全く眼中になくて。
俺の目には、そんな二人はとてもいい感じに見えていたのに。
結局卒業するまで、仲のいい友達以上に発展することはなかった。
高校に入ってからは、まるで彼女のことを忘れたかのように話題に出さなくなった悠斗。
俺はじっと悠斗を見つめ、答えを待った。