あたしの上にどんどん雪が積もっていく。
そのとき、人通りのなかった道に誰かが来た。
「恋叶!雪合戦やろーぜ!」
「え~やだよ。なんでせっかくのクリスマスに男二人で雪合戦しなきゃいけないんだよ~。キレイなお姉さんとならともかく。」
金と黒か。
うん、不良だな。
うわ~ぜっったいかかわりたくない。特に黒。
黒髪って聞いたらまじめそうに聞こえるかもしれないけど、あれは色気がマジでヤバイいぞ。今まで何人もの女の子を落としてきたのだろう。
あたしに気付きませんように。
「じゃあ、陽鞠(ひまり)さんたちも呼ぼうぜ」
「陽鞠さんは行くって言っても悠馬(ゆうま)さんたちがダメって言うと思うけどね~。あの人たち過保護だから・・・・・
って、ん?」
「?、どうしたんだよ。」
うわ、黒髪があたしに気付いた。
「あそこに人が埋まってね?」
わ、来るな来るな来るな来るな・・・・
「ま、まま、まままさか・・・・死体じゃあないだろうな。」
2人が近づいてくる。
「お~い。生きてますか~?」
あたしは立ち上がった。
「大丈夫です。生きてますから。心配して下さってありがとうございました。」
そういって立ちさろうとした。
うん、立ち去ろうとしたんだけどね。
やっぱり今日のあたしは具合が悪かったみたいです。
「お、おい。」
意識を失った。