「翼ー!帰ろ〜。」



あれから何事もなく1日が過ぎていった



まぁ、何事もなくて良かったんだけど。




「おっし!んじゃ帰りますか。」



そう言ってカバンを持ち教室を出ようとした。


「翼ちゃん!」



すると後ろから誰かに声をかけられた。




振り向くとそこには同じクラスのみやびちゃんがいた。


みやびちゃんはちっちゃくてかわいくてお人形さんみたいな女の子だ。




「ん〜?どした〜?」



「あっ、これ開けられなくて。」



そう言ってちっちゃなビンをさしだした


「このビン硬くて開けられないの。」



おお!



そういうことならお安い御用だ!



みやびちゃんみたいな子は力ないからな



ガポッ。




あたしはビンを受け取り開けてあげた。




「わー、ありがとう!」



いえいえ、それほどでもないよ。



「さっすが斎藤男前〜。」



なんて男子の声が聞こえてきた。



なっ!!



ふんっ!どうせ男ですよーだ。




「翼、帰ろっ!」



あ、そかそか、帰るんだったな。




あたしはみやびちゃんに手を振って教室を出た。