そうこうしているうちに学校についた。




校門をくぐると自転車置き場の人影に目がついた。




「うわー、何あの人達あそこでたまらないでほしいんだけど。」




愛子もそこに目がいったのか顔をしかめて言った。



まぁ、それもそうだろう。



あそこにたまっているのは髪が金色だったり赤かったり、いわゆる不良というやつらだ。



でもあそこを通らなきゃ校舎までたどりつけない。



意を決して2人でこそこそとその横を通る。




もわっ。




不意に不愉快な匂いが広がった。



こ、これは・・・




タバコの匂いだ。




チラッと横を見ると案の定不良の1人がタバコを吸っていた。




それを確認するや否や体が勝手に動いていた。




「えっ、ちょっ、翼!?」