AKI

TAKESHI

SHOGO

REI




「ちょっと、“KA”が足りない」


「なんだよ。“REI”でいいっていったろ?」


「そ、そうだけど・・・。
 てか、あたしの名前、入れてくれたんだ?」


「当たり前。メンバーだからな」




その言葉に、あたしはぞくぞくした。


祐兎は喉を痛めて以前のような声じゃなくなったって、
亜貴が説明してくれたけど、

あたしは今の声でも全然悪くないと、正直思うんだ。



少し掠れる、ハスキーボイス。


その声で話しかけられるたびに、
勝手にドキッとしてしまうのは何故だろう・・・。


あたしがボーっとしていると、祐兎は帰り支度を終えていた。



「帰るぞ」


「え?あぁ・・・うん」




もしかして、これを見せるためだけにあたしを待たせたの?


あんなに怒鳴って?



馬鹿みたい!!


あたしは少し文句を言おうかと思ったけど、
折角あたしのために彫ってくれたし、


こんなあたしでもメンバーとして受け入れてくれたって
証拠をみせられて嬉しかった。


だからあたしはその後ろを一生懸命ついていった。