「へ~~。とても素敵ですね。」 「ふふ。そうね、当時は凄く悩んだけれど。」 「え....?」 「亮介と結婚するなら、医者になる夢を諦めなければいけなかったから...」 「あっ......」 「でも今は結婚してよかったって思ってる。」 「??」 「紅羽ちゃんは、内科医になりたいのでしょう??」 いきなり話がとんで、反応が遅れてしまった。 「あ、はい。」 「そう....」 紫さんは、ふわりと悲しそうに私を見た。