翔太「俺、こんなことでうるっときてるなんて、弱いな・・・・
  第一俺、兄貴に負けてるんだよな すっげえ醜いやつ」
一粒のしずくが
君の頬をつたっていった

それは醜くもなんともない
驚くほどキレイだった。

優香「弱くなんかないよ。 負けてなんかないよ。 醜くなんかないよ。」

うちも強く抱きしめた

たいせつに


優香「本当に弱い人は 振られるのが怖くて 告白なんかできないよ。」

一呼吸おいて、

翔太の目を見た

優香「うち、いままで雄太くんが好きだったのは 憧れの気持ちが強かったんじゃないかな、
  って 冷静になったら気づいた。
  だから、 きっぱりあきらめることにした。」

翔太「まじ・・で、?」

なんか、恥ずかしくなって 視線を落とした

優香「それ、でね?
  あの 今までのことを思い出すと たくさん翔太の優しさに支えられてきたなって。
  翔太とバカ言い合ったりして、楽しかったなって、 思ったの」

翔太「っ・・・///」

改めていうと、恥ずかしい。

でも、伝えたいことは伝えなきゃ



優香「翔太とすごす時間はたのしくて、大切で・・
  だから、・・」

翔太「それって 好き・・? そういうこと?」

優香「うん」

知らず知らずの間に、自分の中にそんな感情が芽生えていた。

でも雄太くんが好きだったときは、自分の中でその感情を押し殺していたのかもしれない

ほんとのうちの気持ち。

翔太との何気ないすべてが いとしく思えた

翔太「俺、夢見てるみたい・・・」

優香「つねってあげよーか?」

翔太「結構です!」

きみが「あはは」と笑うから

うちもつられて「あはは」と笑った。