いいや、自分から諦めたのだ。

喉から絞り出した感情も、
綺麗な旋律に包まれた時の快感も、
私は自分から捨ててしまった。

叶わないのだから、と。


ギターを手に取り、ネックを手の平で包む。
ずっと昔から、誰にも言えない夢を。