今日は、愛海の誕生日。

オレは花屋に立ち寄り、バラの花束を作った。

バラを生けてるバケツに、花言葉が・・・

『私はあなたを愛しています』

…まさに、今のオレの気持ちにふさわしい。


オレはカードの下に、花言葉を添え、

配達を頼んだ。

・・・そして、オレは、目的地に向かった。


某ホテルの、夜景のキレイなレストラン。

今夜は、代議士の娘との見合いだった。

・・・仕事の為とは言え、知りもしない女と結婚だなんて。

オレもどうかしてる。


・・・だが、愛海に気持ちが伝わらないのなら、

もう誰でもよかった。どんな容姿だろうが、

どんな家柄の女だろうが・・・

オレにとって、愛海以外の女はすべて同じなのだから。


「遅いぞ、秀人」

オレが時間ギリギリに来た事に、

少し怒り気味の親父。

だが、オレは何とも思わない。