あの日からもう何日たっただろう。

誰か私のそばに居てくれる人なんかいるのだろうか?

そんなことを考えているうちに遠くから足音が聞こえてきた。

コツコツッ。

『絢。早く目を覚まして。』

その声の主は加恋だった。

『いやよ。あの世界には私を必要とする人なんかいない。』

『私がいるよ!?ずっとずっとそばにいて待ってるんだよ!?』

『あんな世界になんか…

二度と戻らないから!!』

そう言って私は立ち上がり走って加恋から離れた。

加恋は追いかけては来なかったがとても悲しそうな顔をしてこちらを見ていた。

その次の日もそのまた次の日も加恋は現れた。

私は次第に逃げることも答えることもしなくなった。

ただうずくまり、泣くだけだった。