俺は咄嗟に絢の手を握りしめていた。

絢の顔が少しだけ…少しだけ綻んだ気がした。

規則的な呼吸に暖かい手。

まだ絢はこの世にいる。

まだ絢は逝かない。

俺が守るから、頼む。

早く早く笑ってくれ。

俺はずっと…ずっと待ってるから。


お前が目を覚ますその日を。