痛い…痛いよぉ。

私はギュッと目を瞑りじっと耐えた。

しかしすぐに別の痛みが襲ってきた。

『う…ああっ!!』

頭が割れるように痛い。

苦しい…痛い…誰…か助けて!

『いやあぁぁぁぁ!』

『絢ッッ!』

『助けてっ!痛いよぉっ!』

私はうずくまったまま頭を押さえた。

いつの間にか美咲ちゃんは蹴るのを辞めて困惑した表情でこちらを見ている。

裕二は私をサッっと抱えあげた。

その瞬間…私の目の前にいろいろな記憶が蘇ってきた。

だか、それを全部知ることなく私は気を失った。