絶対に裕二や加恋や美咲ちゃんには相談しちゃダメだよね。
どうしよう。
あっ。美咲ちゃんってあんな風に笑うんだ。
まるで…花が咲くような…。
美咲ちゃんが笑うだけで空気がふわふわした感じがする。
決めた…。私…
『悠斗くん。放課後また空き教室に来て!話があるの。』
『わかった。』
キーンコーンカーンコーン。
『絢!帰ろ!』
『ごめん。ちょっと用事があって。』
『そっかぁ。残念。また明日な。』
『バイバイ、裕二。』
ガラガラッッ!
『ごめん。遅くなった。』
『いい。それより返事は?』
『……わかった。悠斗くんの彼女になる。でも、裕二にどうやって言えばいいの?』
『俺が言う。お前は何にも心配しなくていい。』
『ありがとう。』
『お前は帰れ。』
『ん。わかった。
バイバイ。』
『じゃあな。』
私は空き教室から逃げるようにして帰った。
私のケータイにはメールが着ていることを知らせるランプがついていた。
裕二からだった。
絢?元気なかったけどどうかしたのか?
私は
大丈夫!問題ないよ!
と返信した。
本当は苦しかった。でも私はその感情を隠した。