ガチャッ!
『はぁ…』
『ばあっっ!』
『ふぇ?きゃあ!』
私の体は後ろへ倒れる。
私は目をギュッとつぶった。
でもいつまでたっても、痛みは訪れなかった。
『あっぶね!』
私は裕二の腕の中に居た。
『なぁんだ。裕二かぁ。
びっくりさせないでよぉ〜』
『まさかあんなに驚くなんて…』
『ってか遅刻するよ?』
『あ…。やばい。
絢…走るぞ?』
『ん。わかった。』
私達は全速力で学校への道を駆け抜けた。
『じゃあ教室行くか?』
『ごめん、裕二。
私、行くとこあるんだ。』
『そっか…じゃあ先行ってるな?』
『ん。出来るだけ早く行く!』
『じゃあバイバイ。』
私は震える足をなんとか動かしながら、空き教室へと向かった。
ガラガラッッ!
『よぉ。早かったな?』
『う…ん。で話って何?』
『…裕二と別れて俺と付き合え。』
『は?嘘でしょ?』
『はぁ。お前は美咲が幸せならいいんだろ?』
『そうだよ?』
『じゃあ問題はない。』
『美咲ちゃんは裕二のことが好きなの?』
『ん。当たり前だろ?小さい頃から好きだったんだ。』
『そ…なんだ。だから、私が悠斗くんと付き合って、美咲ちゃんと裕二が付き合うの?』
『ん。じゃあそーゆーことだから、考えとけよ?3日だけ待ってやる。』
『わかった…。』
『じゃあな!』
どうすればいいの?確かに裕二と別れたくない。でもこのままじゃ美咲ちゃんが…。
どうしよう。