私達は暗くなるまで遊びまわった。

『絢!もう6時じゃ!』

『まじ?帰ろーや!』

『ん!でも、ちょっと待って!買いたいものがあるけ!』

『ん。分かった。
向こうのベンチに座って待っとくね?』

『わかった!そんなにはかからんし!』

裕二は瞬く間に人混みに消えて行った。

『はぁ…』

『ちっ。泥棒猫か。』

『ゆっ悠斗くん!?』

『なんでお前はしたの名前で呼ぶんや!』

『なんでも!』

『なんだよ!っつかお前、1人できたわけ?』

『ふぇ?ちっがうよー!裕二と一緒にだよ!』

『あいつと離れろって言ったよな?』

『なんで離れなきゃいけないのよ!?』

『なんでも!っつか明日、空き教室に来い!』

『なんで!いか『美咲がどうなってもいいのか?』』

『卑怯だよ!美咲ちゃんを傷つけるなんて!』

『どっちなんだ!』

『行く!』

『じゃあ、また明日、空き教室でな!』

イラつく!美咲ちゃんがいなかったら本当に絶対に行かなかっただろうな。

『お待たせ!』

『ん!何買ったの?』

『んー。言葉で言うより付けた方が早いでしょ!』

『ふぇ?』

いきなり裕二の顔度アップ。

流石にびっくりした!

チャラッ

私は胸元を見た。

そこには銀のチェーンにアルファベットのYの文字があった。

『裕二!このYって裕二のY?』

『ん。俺は絢のA!』

『〜っ!嬉しい。ありがとう!』

『ん!じゃあ帰ろ!』

『んっ!』

私達は手を繋いでゆっくりと帰った。