俺はとにかく夢中だった。

絢が俺の前から消える前に…

俺は病院に着いた。

俺が中に入るとみんなの目線が一斉にこっちを向いた。

そして看護師と医者が駆け寄って来た。

『どうされたんですかっ!?』

『絢が…、車に…。』

『大変だっ!!多分大量出血してるぞ。』

『今すぐ手術をっ!!』

俺は手術室へと行く医者達をただぼーっと見ていた。

そして俺は手術中と書いてあるランプをジッと見つめた。

神様、頼む。

まだ俺から絢を奪わないでくれ。

俺達が何したんだよっ!!

なんでこんなに絢ばかり傷つくんだよっ!!

なんであいつは俺に執着すんだよっ!!

なぁ絢…、

頼む…、死なないでくれっ!!



俺は頭を抱えてただ必死に願った。

そしてしばらくして…手術中のランプが消えた。

俺は手術室から出てきた医者に絢の容体を聞くと…、一命は取り留めたがまだ分からない。と言っていた。

絢は集中治療室に入っている。

絢は色々な機械に繋がれていた。

そんな絢を見ていたらとても痛々しく感じた。


絢は苦しそうに顔を歪めていた。

医者は今日が峠だろう。と静かに俺に告げた。