私達の噂はすぐに広まり、私にはまた友達がたくさんできた。

加恋も、今までよりずっと私にメールをくれたり、休み時間には毎回私達の教室に来てくれるようになった。

私をいじめていた人達も謝ってくれた。

何もかもが楽しくて明るくて素敵な毎日で無事にたあさんとやっさんとも仲良くなれた。

でも私の頭の中には裕二に対する疑問がある。

『ねぇ、どうして裕二は加恋とかじゃなく私を選んだの？加恋の方がずっと可愛いし優しいんじゃない？』

『お前って、自分がしてることがわからなかったのか？』

『えっ？特に何も』

『はぁ。絢はな、周りの人を癒したり幸せにしたりしてるんだ。』

『そうだったんだ。』

『俺は、あの時いじめられてた絢を見て、どうして人に助けを求めたりしないんだろうって』